清水寺や三十三間堂、八坂神社など数多くの有名観光スポットが集まる「京都市東山区」。寺社仏閣はもちろんのこと、バラエティーに富んだ美術館や博物館も充実したエリアです。
今回は、秋の京都観光にびったりな東山区のミュージアムを5箇所ご紹介します。
漢検 漢字博物館・図書館 漢字ミュージアム
日本初!漢字専門のミュージアム
八坂神社のすぐ目の前にある「漢字ミュージアム」は、2016年にオープンした、日本漢字能力検定協会が運営する漢字専門の博物館です。
漢字の歴史を学べる30mの絵巻や、映像と音で漢字の世界を紹介するシアター、タッチパネル式の四字熟語の穴埋めゲーム、「漢字回転すし」という魚の漢字を当てるクイズなどなど、見るだけでなく楽しみながら学べる体験型の展示がいっぱい!
館内には、ミュージアムショップやカフェもあるほか、「祇園祭ぎゃらりぃ」という実物大の山鉾などを展示する祇園祭の紹介コーナーも併設されています。
漢字のテーマパークのようなミュージアムは、子どもから大人まで漢字の新たな魅力を発見できるスポット。祇園の観光ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
漢検 漢字博物館・図書館 漢字ミュージアム
住所
京都府京都市東山区祇園町南側551番地
営業時間
①営業時間
9:30〜17:00※入館は16:30まで
②定休日
月曜(祝日の場合、翌平日に振替)、年末年始、臨時休館あり
利用料金
・大人:800円
・高・大学生:500円
・小・中学生:300円
・未就学児・障がい者:無料
アクセス
電車:
①京阪本線「園四条駅」から徒歩で約5分
②阪急京都線「河原町駅」から徒歩で約8分
③地下鉄東西線「東山駅」から徒歩で約10分
バス:
京都市バス「祇園駅」下車すぐ
駐車場
なし
ウェブサイト
河井寛次郎記念館
有名陶芸家の自宅を見学できる!
大正時代から昭和にかけて、陶芸をはじめ木彫、金工、書や詩など、あらゆる分野で才能を発揮した芸術家、河井寛次郎。柳宗悦らとともに、日用品の中に「用の美」を見出し活用する「民芸運動」の中心となった人物でもあります。
清水焼発祥の地「五条坂」近くにある「河井寛次郎記念館」は、自宅兼工房を公開する記念館。周囲の町並みに溶け込むように建つ京町家は、建物の設計のみならず、館内の家具や調度類も寬次郎のデザインによるもの。思わず「お邪魔します」と言いたくなってしまうほど、そこかしこに寛次郎の息遣いが感じられる空間が広がっています。

陶芸などの作品とともに、素焼き窯や登り窯などの実際に使われていた作業場も見学できるので、ぜひ訪れてみて下さい。

河井寛次郎記念館
住所
京都府京都市東山区五条坂鐘鋳町569
営業時間
①営業時間
10:00〜17:00入館(受付16:30まで)
②定休日
・月曜(祝日の場合は翌日)
・夏期休館:8月11~20日頃
・冬季休館:12月24~1月7日頃
利用料金
・大人:900円
・高・大学生:500円
・小:中学生:300円
アクセス
電車:
京阪電車「清水五条駅」から徒歩で約10分
バス:
JR「京都駅」より市バス「馬町」下車、徒歩約10分
駐車場
なし
ウェブサイト
京都国立博物館
建築や庭園も見どころ!京都を代表するミュージアム
「京都国立博物館」は、明治30年(1897)に開館した歴史ある博物館です。陶磁器・仏像・絵画・書跡・染織・漆工・金工などの貴重な文化財の宝庫で、「名品ギャラリー」という平常展示では、美術品のジャンル別に1~2か月ごとに展示が入れ替わるのが特徴。年に数回、大規模な特別展も開催され、何度も足を運ぶ楽しみのあるミュージアムです。
京都国立博物館は、中の展示物だけでなく、建築や庭園も大きな見どころ。明治28年に建てられた正門や本館である「明治古都館」は、国の重要文化財に指定されています。レンガ造りの重厚なデザインは、国宝の「迎賓館赤坂離宮」や、奈良国立博物館を手がけた片山東熊によるもの。明治古都館は現在耐震工事中のため中には入れませんが、ヨーロッパの宮殿のような美しい建築を外から鑑賞できます。

建物の周りに巡らされた庭園には、石仏や石灯籠のほか、フランスの彫刻家、ロダンの代表作「考える人」などもあり、散策しながらアート鑑賞も楽しめます。

京都国立博物館
住所
京都府京都市東山区茶屋町527
営業時間
①営業時間
9:30〜17:00※入館は閉館の30分前まで
・特別展覧会開催期中は延長あり
・金・土曜日は20時まで開館
②定休日
月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始、特別展覧会の前後は展示作業などのため庭園のみ開館
利用料金
名品ギャラリー(平常展示)
・一般:520円
・大学生:260円
・高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方:無料
※特別展は展示ごとに異なる
アクセス
電車:
①京阪電車「七条駅」から徒歩で約7分
②JR「京都駅」から徒歩で約20分
バス:
市バス「博物館・三十三間堂前」下車すぐ
車:
名神高速道路「京都東IC」から約20分
駐車場
あり(有料)
ウェブサイト
並河靖之七宝記念館
超絶技巧の七宝作品が鑑賞できる!
明治から昭和初期にかけて活躍した七宝家、並河靖之。青蓮院で侍従を勤めながら独学で七宝技術を身に付けた人物で、その作品は「有線七宝」という細く薄い金属線で色彩を区切る技法が特徴です。
花鳥風月などを描いた繊細で優美な作品は、海外では七宝=「Namikawa」と言われるほどの人気を博し、日本を代表する工芸品として輸出されました。
「並河靖之七宝記念館」は自宅兼アトリエとして使用されていた京町家に、130点余りの作品を展示する記念館です。海外の客人を迎えるため鴨居を高く設けた応接間や、町家の特徴のひとつである通り庭など、作家本人の生活空間と創作の場も見学することができます。
庭園も見どころの一つ。隣同士で親しかった七代目・小川治兵衛が手がけたもので、池には琵琶湖疏水を利用して水を引き入れています。

春や秋に特別展が開催され、貴重な作品や邸宅が公開されるので、ぜひ足を運んでみて下さい。
並河靖之七宝記念館
住所
京都府京都市東山区三条通北裏白川筋東入堀池町388
営業時間
①営業時間
10:00〜16:30(入館は16:00まで)
②定休日
月曜・木曜(祝日の場合は翌日)、夏季・冬季に長期休館あり
利用料金
・大人:800円
・大学生・70歳以上:600円
・中・高校生:400円
・小学生以下・障害者手帳お持ちの方:無料
アクセス
電車:
地下鉄東西線「東山駅」から徒歩で約3分
バス:
市バス「東山三条駅」または「神宮道駅」下車、徒歩約5分
駐車場
なし
ウェブサイト
幕末維新ミュージアム 霊山歴史館
幕末について学べるミュージアム
高台寺から坂道をのぼって、徒歩5分ほどのところにある「幕末維新ミュージアム 霊山歴史館」。全国ではじめての幕末・明治維新期専門の歴史博物館です。
坂本龍馬、中岡慎太郎、西郷隆盛、木戸孝允、高杉晋作など倒幕派志士の遺品とともに、新選組、徳川慶喜など幕府側に関する資料など、コレクションは5,000点以上。倒幕と佐幕両派双方の視点から幕末維新史を学ぶことができます。
坂本龍馬暗殺に使用された刀や、新撰組の近藤勇や土方歳三の刀といった貴重な資料が展示されているほか、3Dなどの映像シアターや新選組の木刀や本物の鉄砲に触ったりできる体験コーナーなどもあり、見ごたえ十分。幕末ファンの方はもちろん、そうでない方も激動の時代に興味を持つきっかけになりそうなスポットです。
霊山歴史館のすぐ目の前には、坂本龍馬をはじめとする幕末の志士たちが眠る京都霊山護国神社もあるので、併せて訪れてみてはいかがでしょうか。

幕末維新ミュージアム 霊山歴史館
住所
京都府京都市東山区清閑寺霊山町1
営業時間
①営業時間
10:00~17:30(受付は閉館30分前まで)
※時期により18:30まで
②定休日
月曜日(祝日開館、翌日休館 ※開館の場合あり)、年末年始
利用料金
・大人:700円
・高校生:400円
・小・中学生:300円
アクセス
電車:
①京阪「祇園四条駅」から徒歩で約20分
②阪急「河原町駅」から徒歩で約25分
バス:
市バス「清水道駅」または「東山安井駅」下車、徒歩約7分
駐車場
有り (数台)
ウェブサイト
いかがでしたか?
今回は京都市東山区のおすすめミュージアムを5つピックアップしてご紹介しました。
伝統工芸作家の自宅を公開する記念館や幕末について学べる歴史館、普段何気なく使っている漢字を紹介するミュージアムなど、東山区には芸術の秋を満喫できるスポットが充実しています。
有名な観光名所近くにある美術館や博物館も多いので、紅葉狩りのついでに足を運んでみて下さい。