御徒町はおもしろい。上野の延長のようでいて、上野よりも濃厚に下町! どこを歩いても派手目の看板が出ていて、気取らない感じ。それでいて、食べさせるものや売っているものには一家言あり。そして品質やコスパもGOOD。
ふらっと目的もなく街を歩いていてもなんだか楽しく、エネルギーが沸いてくる。それがこの街の底力なのでしょう。
アメヤ横丁(上野アメ横)
「上野アメ横」というぐらいなので、上野駅が最寄りかと思えば、実は電車からのアクセスという意味では御徒町のほうが便利なのです。
線路に並行して走る賑やかな商店街には、食品からファッション雑貨まで、ありとあらゆるものがそろいます。戦後の闇市がルーツで、魚や乾物、お菓子などの食品のお店がメインでしたが、最近はタピオカ、点心、ケバブなど、ストリートフードの多国籍化が加速中。
そしてメインストリートから脇に入る小道が無数にあり、この街はまるで迷路のよう。目的を決めて買い物をするのもいいし、迷路に迷い込んであちこち散策するのもいいし、アメ横の楽しみ方はあなた次第です。

宝石街
“ジュエリータウン”という名前がある通り、御徒町には宝石やアクセサリーを売るお店がたくさん。それは、上野寛永寺や浅草寺などの寺社に近いことから仏具や銀器の職人が多く集まり、色街にも近くかんざしなどの小物を商う拠点としても都合がよかったからなどといわれています。
御徒町周辺は雑然とした街並みなのでロマンチックなデートには向きません。それに、基本的には問屋街なので一般客にはややそっけないお店も少なくありませんが、高品質のジュエリーが安く手に入ります。「ブランドよりも、コスパや品質重視!」という方は婚約指輪・結婚指輪などを御徒町で探してみるのはいかが?

多慶屋
総合ディスカウントストア「多慶屋(たけや)」。筆者は「下町のイケア」とひそかに呼んでいます。なぜなら、生活にかかわるあらゆるものがリーズナブルにそろうからです。
取り扱う商品ごとに建物が分かれており、「本館A棟」、「本館B棟」、「レディス館」「家具館」、「家具館 別館」、「インテリア・雑貨館」など、全部で8館も。あたり一帯は多慶屋村のようになっています。※少々離れた不忍池近くに「SELECT上野店」も誕生。
キッチン雑貨や家具など、生活雑貨は安くていいものが多く、いつ行ってもほしいものが見つかります。また、訪日外国人向けに日本みやげも充実させているので、観光客目線でこうしたアイテムを見るのも楽しいのです♪

純喫茶 丘
セルフ方式のコーヒーショップや、サードウェーブコーヒーのブームによって、純喫茶や珈琲専門店がすっかり少なくなりさみしい現在、古き良き喫茶店スタイルでファンを魅了するのが『純喫茶 丘』です。
1964年の東京オリンピックの前後に純喫茶ブームがあり、こちら『純喫茶 丘』もその年の創業なのでもう半世紀以上になります。壁の色合いや重厚な内装が時間の重みを感じさせてくれます。
シャンデリアがいざなう地下の昭和空間……

メニューはコーヒーやクリームソーダなどのドリンク類のほか、カレーライスやサンドイッチなどの軽食も過不足なくあります。こちらのナポリタンはケチャップメインの甘めの味つけ。懐かしくておいしくて泣けてきます。

おかちまちパンダ広場
御徒町駅の南口から降りてすぐの広場が「おかちまちパンダ広場」。こぢんまりと小規模で、かわいらしいパンダの像が目印となっています。何よりも上野の公園や動物園、博物館、アメ横など、主要観光スポットへのアクセスがよく、散策の拠点や待ち合わせスポットとして使い勝手のいい公園になっています。
イベントスペースとしても活用されており、過去にはハンドメイド作品を売るマーケットや子どもたちによるキッズフリーマーケット、氷を使わないスケートリンクなど、さまざまな企画が開催されています。
