新年に神社や寺院などに参拝し、一年の無事と平安を祈願する初詣(はつもうで)。開運や厄除けなど、寺社によってさまざまなご利益があります。また、パワースポットとして知られる神社や、参道で楽しめるグルメが人気となっているスポットも。毎年大勢の人が訪れる関西の人気初詣スポットをご紹介します。

この記事の目次

【京都】伏見稲荷

幻想的な千本鳥居、おみくじは大吉より上の「大大吉」が!?


ずらりと連なる美しい朱色の「千本鳥居」で知られる京都府京都市伏見区の「伏見稲荷大社」。五穀豊穣、商売繁昌、家内安全、諸願成就の神様として信仰を集めており、全国に30,000社あるといわれる稲荷神社の総本社です。御祭神である稲荷大神が稲荷山に御鎮座されたのは、奈良時代の和銅4年(711)。1300年以上の長い歴史があります。授与所では厄除け・方除・災難除けのお神札や、交通安全、金運招福、病気全快のお守りなどを授与しています。大吉より上の「大大吉」があるというおみくじも人気。

12月31日午後3時より、罪穢れを祓って形代を河海に流し、清々しく新年をむかえようとする「大祓式」が、続いて稲荷大神のご守護により無事一年間を過ごし得たことに感謝する「除夜祭」が執り行われます。1月1日午前6時からは、新年を寿ぎ国家の安泰と一年の無事平穏を祈る「歳旦祭」が行われます。

【京都】八坂神社

大晦日から元旦にかけて行われる「をけら詣り」が有名


「祇園さん」と呼び親しまれる「八坂神社」は、家内安全、病気平癒、商売繁昌などのご利益で知られる神社。大晦日の夜から元旦の早朝にかけて夜を徹して行われる「をけら詣(まい)り」は、京都の冬の風物詩として有名です。

御神火で邪気を払う薬草を焚き灯籠の火を縄に移して持ち帰る神事で、「をけら火」を神棚の灯明に灯したり、雑煮を炊く火種に用いるなどして新年を祝います。1月1日の 早朝5時には、八坂神社の新年最初の祭典となる「白朮(をけら)祭」が開催されます。


1月3日の9時からは、金剛流と観世流の各家元が隔年交代で初能を奉納。13時からは能舞台にて「かるた始め式」が行われ、優雅な平安装束姿を身にまとった女性らが百人一首の手合わせを披露します。

【京都】北野天満宮

書道上達祈願や梅の縁起物、菅原道真公のパワーにあやかる!


学問の神様として知られる、菅原道真公をお祀りする「北野天満宮」。全国に約一万社ある天神社・天満宮の総本社で、「北野の天神さん」と親しまれています。八棟造の本殿は国宝指定。境内には、梅苑や豊臣秀吉公が築いた土塁「御土居」などの見どころが点在しています。


新年は1月1日には「歳旦祭(さいたんさい)」を開催。また、道真公が優れた書道家であったことから、1月2日には「筆始祭」、2日~4日には神前で書き初めをする「天満書(てんまがき)」が行われ、書道の上達を願う人たちで賑わいます。


絵馬やお守りなどが人気の北野天満宮ですが、お正月には“思いのまま”という梅をこよなく愛した道真公にちなむ授与品も頂けます。

境内で剪定された梅の枝に厄除け瓢箪がつけられた数量限定の縁起物。一輪挿しにしておくと、自宅で赤や白の梅の花が楽しめます。

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【奈良】春日大社

夫婦円満や縁結びのご利益も!世界文化遺産に初詣


「古都奈良の文化財」として世界遺産にも登録されている「春日大社」。

元旦の初詣は、午前0時に一番太鼓とともに始まります。1月2日10時からは「日供始式並興福寺貫首社参式(にっくはじめしきならびにこうふくじかんすしゃさんしき)」を執行。春日大社とゆかりの深い興福寺の住職が神前にて読経する珍しい神事で、神仏習合時代を偲ぶことができます。

3日11時には「神楽始式(かぐらはじめしき)」が行われ、巫女が中門前で神楽を2曲奉納し国家の安泰を祈願します。


本殿以外にも、春日大社境内には摂社・末社が約60社も鎮座。初詣には、日本で唯一ご夫婦の大國様をお祀りした「夫婦大國社」など15社を参拝してまわる「若宮十五社めぐり」や、水谷川のほとりに建つ「水谷神社」など9社をお参りする「水谷九社めぐり」も人気があります。

【奈良】橿原神宮

初代天皇を祀る、自然豊かなパワースポット!


奈良県橿原市にある「橿原神宮」。日本の初代天皇・神武天皇とその皇后・媛蹈韛五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめのみこと)をお祀りし、皇室ともゆかりの深い神社です。畝傍山の南東麓に広がる神域は約50万㎡。広大な敷地には、京都御所の内侍所を移築した本殿等の社殿が立ち並ぶほか、表参道には巨大な鳥居が鎮座。境内には森や池もあり、厳かな空気に包まれています。


元旦0時、宮司の初太鼓で新しい年の幕開けが告げられ、正月参拝が開始。元日から七日間、毎朝9時〜日没まで「新春初神楽祈祷」が執り行われ、開運招福や健康延寿、家庭の繁栄を願う参拝客で賑わいます。

また、1月3日10時からは「元始祭(げんしさい)」という国家国民の繁栄を祈る祭典が行われます。

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【大阪】住吉大社

大阪で初詣といえば「すみよっさん」 4棟からなる本殿は「国宝」に指定


大阪府大阪市住吉区にあり、大阪の人々に「すみよっさん」として親しまれている「住吉大社」。全国にある住吉神社の総本社で、本殿4棟は国宝に指定されています。境内には、海の神「住吉大神」をはじめ、商売発達の「はったつさん」などの神様が祀られています。授与所では、御祓・厄除・身体健全・商売繁昌・家内安全・安産・交通安全などの御利益があるお神札、お守り、絵馬を授与。


正月には宮司自ら神井より汲み上げた若水を竹筒に入れて神様にお供えする「若水の儀」や、国の隆昌と国民の弥栄、五穀豊穣を祈る「元旦祭」、重要無形民俗文化財指定の「住吉踊」が特設舞台で奉納される「住吉踊奉納」、住吉大社に伝わる特殊神事の一つである「踏歌神事」など、年頭行事が行われます。

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【大阪】大阪天満宮

学問の神様を祀る大阪屈指の初詣スポット!「天満天神えびす祭」も人気


日本一長い天神橋筋商店街近くに位置する「大阪天満宮」。大阪の夏の風物詩で、日本三大祭りの一つ「天神祭」で知られる神社です。菅原道真公をお祀りすることから「天満の天神さん」としては親しまれ、試験合格や学業成就、厄除け、商売繁昌などのご利益で信仰を集めています。

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境内には、天保14年(1843年)に再建した本殿のほか、国の登録文化財の「梅花殿」や「参集殿」といった社殿が鎮座。

新年は午前0時に開門。元旦の0時~2時までは白酒が振舞われるほか、1月1日~3日には本殿前舞台では巫女により初神楽が奉納されます。

1月9日~11日は、「天満天神えびす祭」を開催がされ、福笹や熊手など縁起物を授与。特に、お酒で顔を赤らめたえびすさんが描かれた「御神酒笑姿の絵馬」が笹に付ける縁起物として人気です。

【大阪】大鳥大社

勝運の神を祀る和泉国一宮


和泉五社の一つ「大鳥大社」は、和泉国一宮として信仰を集める格式高い神社で、「日本武尊(やまとたけるのみこと)」をお祀りしています。

大鳥大社の名前の由来は、病で亡くなった日本武尊の魂が白鳥へと姿を変えたとされる白鳥伝説にちなむもの。白鳥が舞い降りた場所に神社が建立され、一夜にして樹木が生い茂り「千種森(ちぐさのもり)」が生まれたと伝わります。勝運、開運、厄除、交通安全のご利益のほか、防災雨祈の祈願社として全国的に有名です。

 

約1万5千坪もの広大な境内には、大鳥造の本殿や樹齢800年を超える根上がりの大クスの木、拝殿前に立つ八角形の柱の鳥居など、様々な見どころがあります。

また、「大鳥美波比神社」や「大鳥井瀬神社」といった摂社や末社も点在。

 

お正月には参道にたくさんの屋台が立ち並び、初詣の参拝客で賑わいます。

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【神戸】生田神社

ご縁結びのパワースポット!


「生田神社」は神戸の地名発祥の歴史を持ち、1,800余年を歴史を誇る由緒ある神社です。糸を操る「稚日女尊(わかひるめのみこと)」をご祭神にお祀りし、「ご縁結びのいくたさん」として親しまれてきました。安産祈願や恋愛成就など、ご縁結びのご利益で知られています。

境内には「生田の森」という鎮守の森が広がり、神戸有数のパワースポットとして人気。また、本殿以外にも10以上の摂社や末社が立ち並び、厄除開運や交通安全などの神様が祀られています。

1月1日午前0時前の開門で始まる初詣。宮司が打つ初太鼓が新年を告げ、楼門上では神戸太鼓が打ち鳴らされます。お礼やお守りをはじめ、守護矢や干支の置物等の縁起物を授与。


1月2日10時には「日供始祭にっくはじめさい)」が執り行われ、新年初めて神様に食事をお供えします。

また、観世流藤井定期能楽会奉納による「翁面掛け神事(おきなめんかけしんじ)」も行われ、能の舞いを見学できます。


【神戸】湊川神社

智・仁・勇の三徳を備えた楠木正成公の徳を授かる!


JR神戸駅から徒歩5分ほどのところにある「湊川神社」。南北朝時代に後醍醐天皇に忠義を尽くした武将・楠木正成公を祀ることから、「楠公(なんこう)さん」と呼び親しまれてきました。

昭和27年に再建された社殿や正成公ゆかりの宝物を展示する「宝物殿」、国の史跡指定の「楠木正成墓碑」という楠木一族の御墓所などが見どころ。


元日は午前0時から初太鼓が威勢良く打たれ、年の一番初めの祈祷を執り行われます。また、新しい年の到来が祝して、浦安舞という神楽が奉納されます。

三が日は「殿内参拝」が終日開催され、全国著名画家が奉納した163点を収める拝殿の天井画などの拝観も可能です。


境内には「楠本稲荷神社」という末社も鎮座。赤い鳥居が立ち並ぶ参道や天井から吊り下げられた提灯が見どころなので、初詣に立ち寄ってみて下さい。

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【兵庫】西宮神社

今年の福男は誰だ!?「十日えびす」で知られる神社


兵庫県西宮市に鎮座する「西宮神社」は、 全国に約3500社あるえびす神社の総本社です。えびす様をお祀りし、福の神や商売の神として崇められてきました。


境内には「三連春日造(さんれんかすがづくり)」という、珍しい構造の本殿が鎮座。また、「赤門(あかもん)」の別名で知られる「表大門(おもてだいもん)」と室町時代に造られた「大練塀(おおねりべい)」は国の重要文化財に定められています。

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西宮神社が最も賑わうのは正月三が日ではなく、1月9日~11日にかけて行われる「十日えびす」のとき。阪神間最大の祭として全国に知られ、100万人に及ぶ参拝者が訪れます。

1月10日午前6時に開催される「開門神事福男選び」は、特に有名な行事。参加者が表大門から本殿へ「走り参り」し、先着3名がその年の「福男」に認定されます。男性だけでなく女性も参加可能なので、興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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