歴史ある神社仏閣が多い京都市の南部に位置する伏見区で、桜がきれいに咲くお花見スポットをご紹介します。今年は3月20日から伏見十石舟の運行がスタート。そのほか、醍醐寺や城南宮など桜の名所もあります。例年とは少し違うお花見シーズンとなりますが、密を避けて桜の季節を楽しんでください。
醍醐寺
豊臣秀吉も「醍醐の花見」を開催した桜の名所
ユネスコ世界遺産にも登録されている「醍醐寺(だいごじ)」。真言宗醍醐派の総本山で、本尊は薬師如来。貞観16年(874年)に空海の孫弟子にあたる聖宝理源大師が創立したことが始まりです。
京都市街の南東に広がる醍醐山(笠取山)に200万坪以上の広大な境内を持っており、桜の木も多数。桜の名所としても知られています。あの豊臣秀吉も秀頼、北政所、淀殿など約1,300名を従えて三宝院裏で花見の宴「醍醐の花見」をしたそう!それにちなみ、毎年4月の第2日曜日に「豊太閤花見行列」を開催しています。
※2021年の「豊太閤花見行列」は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となりました
一山の総門から仁王門までの間を「桜の馬場」といい、春には道の両脇に植えられた桜並木をはじめ、シダレザクラ、ソメイヨシノ、ヤマザクラなど約1,000本の桜が咲き誇ります。境内は3月末に桜のつぼみがほころび始め、4月には満開の花で彩られます。桜の期間は約3週間。様々な桜が咲き誇り、厳かさと華やかさが味わえます。

春の夜間特別拝観 ~さくらさく夜の祈り~を開催
醍醐寺では初の試みとして、春の夜間特別拝観を予約制で行います。期間は2021年3月20日(土)~4月11日(日)まで(3月27日を除く)。
18時から30分ごとに計3回、150名限定で夜桜を見て、執り行われる法要に参加できます。
詳細と申込はこちらのページから
桜の見頃
3月下旬〜4月上旬
桜の開花情報
2021年の桜開花・満開情報はこちら
アクセス
電車:
地下鉄東西線「醍醐駅」から徒歩で約10分
参拝時間
・9:00〜17:00
・12月第1日曜翌日~2月末は16:30迄
※拝観券の発券は閉門1時間前まで
(各所入場は閉門30分前まで)
拝観料金
・大人 800円
・中学・高校生 600円
・小学生以下無料
※下醍醐の有料エリア(三宝院・霊宝館・伽藍)を全て拝観できる拝観券です。
城南宮
美しい庭園を春色に染める桜たち
「城南宮」は約1200年前に都の守護と国の安泰を願って、平安遷都の際に京都の南に創建された神社です。平安京と深い関係にある上賀茂神社、松尾大社、平安神宮、八坂神社と並び、京都五社としても知られ、京都の南方を守護する神社として崇められてきました。
「神苑(源氏物語花の庭)」があり、この庭園は趣の異なる5つのエリアで構成されています。中でも椿や枝垂れ梅が美しい「春の山」が、春の見どころ。ウメは散り始める惜梅の時期にサクラのツボミが膨らみ出し、神苑では数日間、「花びらの絨毯」を見ることができます。そして桜が満開を迎えた後も春爛漫な景色を見せてくれます。
巫女神楽の鈴の音が鳴り響く中満開の桜を愛でれば、心静かな春時間を感じられるはず。ゆったりと観桜をしたい方におすすめのお花見スポットです。

桜の見頃
3月下旬〜4月上旬
桜の開花情報
2021年の桜開花・満開情報はこちら
アクセス
電車:
地下鉄烏丸線・近鉄京都線「竹田駅」から徒歩約15分
バス:
「竹田駅」4番出口より市バス「城南宮東口」下車から徒歩約3分
駐車場
有り(無料)
・正月や行事期間:自動車200台
・上記を除く平日:自動車160台
拝観時間
①神苑 拝観時間
午前9時~午後4時30分(受付午後4時終了)
②ご祈祷受付
午前9時〜午後5時30分
拝観料金
神苑 拝観料金
・大人:600円
・小・中学生:400円
・障害者手帳を提示の方:300円
宇治川派流
情緒ある水辺の桜をさまざまなスタイルで楽しんで
京阪中書島駅を囲むようにして流れる運河「宇治川派流」は、春になると両岸にソメイヨシノが咲き、水の流れと満開の桜を眺めることができるお花見スポットです。柳の木も多く、鮮やかな緑色とピンク、そして川の水や青空とのコントラストは壮観です。
周辺には伏見酒蔵の街並みがあり、京都らしい古風な建物が並ぶ情緒ある桜景色となっています。川沿いにある遊歩道からや、橋の上から、そして遊覧船「十石舟」に乗って……など、さまざまな桜の楽しみ方ができるのも魅力では。
また、宇治川派流および周辺は伏見酒蔵の街並みとして有名です。京都市の伏見南浜界わい景観整備地区に指定されている、情緒ある街の水辺の美しい桜を楽しんでください。
伏見十石舟
情緒あふれる遊覧船から桜見物
伏見十石舟(ふしみじゅっこくぶね)はNPO法人の伏見観光協会が運航する遊覧船です。月桂冠大倉記念館裏の河川沿いに発着します。 十石舟より比較的船体が大きい三十石船は寺田屋近くから発着しています。
もともとは酒や米などの搬出および旅客のために大阪と京都伏見の間を行き来していた船として明治時代まで運行されていたものを、1998年に観光目的で「伏見十石舟・三十石船」が復活したという歴史があります。
桜が咲く時期は、この伏見十石舟のハイシーズン。両側が柳並木に挟まれた伏見の水面と街並みを観光屋形船の十石舟と三十石船に乗りながらのんびりと楽しむことができます。桜の季節は桜を見ながら遊覧することもでき、その景色はまた格別です。遊覧船でのお花見で、特別な春のひとときを過ごしてください。
※2021年は3月20日(土)から運行開始となります

桜の見頃
3月下旬〜4月上旬
桜の開花情報
2021年の桜開花・満開情報はこちら
※醍醐寺の情報をご参照ください
アクセス
電車:
京阪「中書島駅」から徒歩で約5分
車:
名神高速「京都南IC」から約20分
営業時間
①運行期間
・3月下旬~12月上旬
・2021年3月20日(土)~運行開始
②定休日
・毎週月曜(祝日を除く、ただし、4・5・10・11月は月曜日も運航)
③所要時間
・約50分(往復)
・乗船場(発)→三栖閘門下船(見学)→乗船→乗船場(着)
④出航時間
通常運航期間 :
・10:00 10:20 10:40
・11:00 11:20
・13:00 13:20 13:40
・14:00 14:20 14:40
・15:00 15:20 15:40
・16:00 16:20
利用料金
・大人 1,200円(中学生以上)
・小人 600円(小学生以下)
・幼児 300円(小学生未満)
伏見インクライン跡
迫力満点な桜の大木がみごとに咲き誇る
伏インクライン跡には水力発電所「黒染発電所」のインクラインを通る舟の待機場所に、舟を止めるために植樹された桜があります。長い年月をかけて大きく育ち、いまでは大木に。この地域の桜の名所となっています。
近鉄京都線が通る橋梁が近く、見事に咲く桜と電車のツーショットをフレームに収めることもできるスポットです。
淀緑地(河津桜)
3月下旬まで見頃の河津桜の名所
川沿いに約200本の河津桜が植樹されている淀緑地。水路の遊歩道を歩いたりサイクリングしたりと、思い思いに桜を楽しむことができます。見頃が長く、2月中旬から3月下旬ごろまで。一足早く春の訪れを感じられる美しいスポットです。
桜の見頃(※河津桜)
2月中旬〜3月下旬
アクセス
電車:
京阪電気鉄道京阪本線「淀駅」から徒歩で約10分
京都らしい桜を楽しめるエリア
京都市伏見区には千本鳥居で有名な伏見稲荷大社や醍醐寺などの世界的にも有名な神社仏閣、京都の景色を楽しめる遊覧船「伏見十石舟」など京都らしさを存分に味わうことのできる観光スポットが多数あります。桜の季節は、お花見をしながら歴史散策を楽しむものいいですね。