熊本地震で壊滅的な被害を受けた阿蘇エリア。今年3月に主要なアクセスルートが全面復旧し、復興に向けて着々と歩みを進めています。現在「世界文化遺産」への登録に向けて様々な取り組みを行っている阿蘇の日本屈指の絶景を写真でお届けします。

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日本屈指の雄大な自然を誇る阿蘇

阿蘇を構成する「阿蘇カルデラ」は、約27万年前からの活発な火山活動の結果により形成され、広大なカルデラの内外で今なお6万人の人々の暮らしが営まれているという類まれな地域です。


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世界最大級かつ形状の明瞭なカルデラ火山を基盤とし、稲作と牧畜とが深く結びついた「草地ー森林ー集落ー耕作地(田畑)」という土地利用を極限にまで推し進めたことにより、進化を遂げた独特で壮大な文化的景観が広がっています。


広大な草原をはじめとして豊かな自然風景は、日本屈指の光景であり、熊本県が世界に誇るエリアです。熊本地震の被害により、阿蘇エリアにつながるルートがことごとく寸断されてしまい、復旧までに長い時間を要した阿蘇ですが、 “復興元年”である今年、見事な創造的復興を果たしました。

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2017年から今年にかけて、阿蘇につながる国道や線路が復旧し、2021年3月7日には、ついに復興のシンボルである国道325号阿蘇大橋ルートが開通しました。阿蘇への玄関口である「新阿蘇大橋」の開通により南阿蘇エリアへのアクセスルートが回復し、観光の活性化が期待されます。


阿蘇が登録を目指す “世界文化遺産” とは

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世界遺産は、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」を有するとして、1972年のユネスコ総会で制定された国際条約「世界遺産条約」に基づき、世界遺産リストに登録された文化財や遺跡、自然環境などの有形の不動産の総称として定義されています。


その中でも、大きく「文化遺産」、「自然遺産」、「複合遺産」の3つに分類され、日本国内では、「世界文化遺産」が20件、「世界自然遺産」が5件登録されています。阿蘇が登録を目指す「世界文化遺産」は、 「顕著な普遍的価値」を有する記念物、建造物群、遺跡、文化的景観などを指します。


熊本県及び阿蘇郡市7市町村では、「阿蘇カルデラー巨大なカルデラ火山を極限まで利用した文化的景観」をテーマとして阿蘇の世界文化遺産登録を目指しています。


いつか訪れたい!四季を彩る阿蘇の絶景

阿蘇の光景と言ったらコレ!広大な草原が広がる「草千里ヶ浜」

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噴煙を上げる中岳を望み、絶好のロケーションを誇る草千里ヶ浜。浅い皿形の大草原で烏帽子岳の北麓に広がり、中央の大きな池や放牧された馬など、どこか牧歌的な風景に多くの観光客がドライブ途中に立ち寄り、のんびりと散策しています。


緑鮮やかな夏、白銀の幻想的な冬と四季の彩りもさることながら、乗馬や散策と一年を通じて多くの人達に親しまれています。阿蘇の代表的な風景の一つでもあり、多くの歌人によってその広大な風景が歌われてきています。(国の名勝及び天然記念物に指定されています。)


春夏秋冬それぞれに表情を変える特徴的な「米塚」

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高さ約80m、約3300年前の噴火で形成されたと言われる「米塚」。おわんを逆さまにしたような美しい形で、頂上部分が大きくくぼんでいるのが特徴です。斜面は柔らかな草原で、春から夏にかけては緑一色に染まり、秋には、あたり一面が黄金色のすすきに覆われ、美しく幻想的な景色を見ることができます。(国の名勝及び天然記念物に指定されています)


CMのロケ地にもなった上品な滝のベール「鍋ヶ滝」

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落差は約10mと規模は小さいですが、幅が約20mもあり、カーテンのように幅広く落ちる水が木漏れ日に照らされる様子が、とても優美で神秘的な「鍋ヶ滝」。阿蘇のカルデラを作った約9万年前の巨大噴火でできたとされ、長い年月をかけて今の形になりました。水の浸食によって滝の裏に空間ができており、滝を裏側から眺めることができるのが特徴的です。過去には、飲料系のCMのロケ地に採用されるなど、マイナスイオンに溢れたリラクゼーションスポットです。


SNSでも話題!神秘的な「上色見熊野座神社」

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森の中にひっそりと佇む様子から、「異世界への入り口」としてSNSでも話題になった、神秘的な神社です。大きな鳥居をくぐり抜け、神殿に続く長い参道沿いには、約100基の石灯籠が並び、苔生した緑色の世界に陽が差し込む光景はとても幻想的です。神殿を抜けると、伝説が残る巨大な縦横10mの大風穴“穿戸(うげと)岩”が出現。受験合格や必勝のご利益があると言われており、この神社はパワースポットとしても多くの人が訪れる場所です。


阿蘇随一の温泉街!町湯巡りも人気の「内牧温泉」

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阿蘇市は、良質で豊富な湯量を誇る温泉地で知られています。その中で、20軒を超えるホテルや旅館が建ち並ぶ、阿蘇随一の代表的な温泉街が「内牧温泉」。過去には文豪らが宿泊した温泉地としても有名です。ちょっと熱めの湯は無色透明で飲用もできます。中でも人気がある楽しみ方は、「町湯」と呼ばれる公衆温泉めぐりです。今なお、地元の人の憩いの場として愛されている「町湯」が歩いて回れる距離に、約6軒並んでいます。