サブカルチャーの街として知られる東京・中野。JR「中野駅」前には約240メートルもある「中野サンモール商店街」が広がり、親しみやすい雰囲気も兼ね備えています。初めは「映画やマンガに詳しくないと楽しめないかも」と思っていた私ですが、どこか懐かしさすら感じるディープなスポットをたくさん見つけました。
この記事の目次
のんびりお散歩したいなら「哲学堂公園」
JR「中野駅」からバスで約10分、西武新宿線「新井薬師前駅」からなら歩いて約10分。哲学堂通りをひたすらまっすぐ進んだ先にあるのは、

明治37年に創設された「哲学堂公園」は、東洋大学の創立者である井上円了(いのうええんりょう)博士が哲学の世界を表現した公園です。とても広く、敷地は東京ドームの約1.2倍もあるそう。
公園内にはさまざまな建築物があります。

この門は「哲理門(てつりもん)」といい、正門にあたります。この時は両サイドの扉が閉まっていましたが、向かって右手側は「天狗像」、左手側は「幽霊像」が置かれています。
普段あまり哲学に触れることがない私ですが、公園を巡っていると、その壮大な哲学の世界観にどんどんと引き込まれていきました。
ちなみに、ここは精神修養のための「哲学のテーマパーク」とも呼ばれているんだとか。このユニークさ、個人的に大ヒット。

この門は「常識門(じょうしきもん)」。名前からして哲学の香りがプンプンしますね。
正門の「哲理門」とは反対で、普通の出入り口だということから“常識”と付いたそうです。ん〜、なるほど。

「常識門」の隣にある「一元牆(いちげんしょう)」。この垣根の内側が哲学の一元的見解、外側が世間の多元的見解と、境界線になっています。
そう言われて門をくぐると、垣根の中と外で空気がちょっと変わった気も……?

個人的に一番気になったのが、こちらの「幽霊梅(ゆうれいばい)」。井上博士が駒込に住んでいたころ、庭の梅の木の下に「幽霊が出る」と騒がれたことがあ理、その梅の木をここに移したんだとか。確かに、そこはかとなくホラーな雰囲気が……。訪れたのは昼間でしたが、一人でいることが心細くなってしまいました。
「哲学堂公園」には、このような古建築物がたくさん。一つひとつ意味を理解しながら見て回ると、勉強にもなり有意義な時間が過ごせました。
星空を眺めて癒やされたいなら「なかのZERO」
「ああ、もっと哲学堂公園でゆっくり散歩したい」と後ろ髪引かれる思いで次に訪れたのは、JR「中野駅」南口から徒歩8分の場所にある紅葉山公園内の「中野区もみじ山文化センター なかのZERO」。

もし哲学堂公園から行くなら、「哲学堂公園入口」のバス停からバスに乗って中野駅まで戻るのがいいかも。
「なかのZERO」は、展示ギャラリーやホールなどがある施設ですが、なんでよりみちにオススメかというと、ずばり!プラネタリウムがあるから!
プラネタリウムが大好きで、宇宙にロマンを感じる系女子、かしみん。ワクワクしながら向かいましたが、この日はお休みでした。ショック……。プラネタリウムは、土日祝日のみらしいです。いつかリベンジしに来たいと思います。
私は見られませんでしたが、プラネタリウムの中はこんな感じ。
(写真提供:なかのZERO)
大人230円、子ども110円という破格の価格です。こんなに安いプラネタリウムが東京にあるなんて。日本中を探してもなかなかないはず。中野バンザイ!!
「歩き疲れたらプラネタリウムで星を見ながら休憩」なんて、これほど素敵な休憩はなかなかありませんね!
あなたは見つけられる!?「JR中野駅」の珍スポット
再びJR「中野駅」付近を散歩していたら、ちょっと面白いスポットを発見!

これは壁の落書きなのですが、たこ……?きっとたこですよね?いや、でも宇宙人にも見える……?

一面に描かれたウォールアート。遠くから見たときは、本物の窓かと思いました。

よく見てみると、鳥も描かれていました。凝ってるな〜と思わず関心。それにしてもとてもお上手!
中野といえばここ!「中野ブロードウェイ」
ウォールアートを眺めながら次にやってきたのは、中野サンモール商店街の突き当たりにある「中野ブロードウェイ」です。

「聞いたことがある」という方もいるのではないでしょうか。中野ブロードウェイこそ中野文化の象徴。ここには中野の全てが詰まっているといっても過言ではない(はず……)。よりみちにはもってこいのスポットなんです。

建物の中に入ってみると、天井に空が!と思いきや、この空はフェイク。ユニークな作りだなあと考えながら歩いて行くと、

自動販売機コーナーがありました。頭上にある看板の文字をよく見ると、販売機の「機」の字が省略されて書かれています。文字の表現もフォントも、細かい部分にレトロ感がありますね。

ここで、突然ですが中野ブロードウェイのミステリーを一つ。
商業施設部分は4階建ての中野ブロードウェイ(それより上はマンション)。エスカレーターだけでは絶対に2階と4階にたどり着けず、永遠に館内をさまようことに……!?
というのは、冗談で。なぜエスカレーターでは2階と4階に行けないのかというと、中野ブロードウェイはもともと商業施設部分を“天井が高い2階建て”にするはずだったから。2階建てのつもりでエレベーターをつけたけれど、急きょ4階建てになったので、エスカレーターは2階と4階に止まらないのです。
階段かエレベーターを使えばたどり着けるので、安心してくださいね。
中野ブロードウェイに30店舗!?「まんだらけ」
中野ブロードウェイの中でもひときわ目を引くのが、「まんだらけ 中野店」。もともとは漫画専門の古書店でしたが、今ではおもちゃやプラモデル、ゲーム、コスプレ衣装などのさまざまな商品を扱っています。

扱う商品ごとにそれぞれのショップに分かれていて、「中野ブロードウェイ」だけでその数30店舗。
どの店舗もとても個性的ですが、その中でも特にオススメなのが、

こちらの「変や」。
名前からして変な雰囲気がプンプンと伝わってくるこのショップは、ビンテージの昔懐かしいおもちゃを扱っています。
中は近未来的な作りになっていて、カプセルのようなショーウィンドウの中にビンテージおもちゃが入っています。
昔と未来の融合、なんとも不思議な空間です。

何が出るかお楽しみ!「カプセルトイ」
中野ブロードウェイには、カプセルトイコーナーもいくつかあります。
「まんだらけ」のほかの店舗にも、懐かしいおもちゃがたくさん。
ショーウィンドウを見ていると、懐かしのアニメグッズを発見しました!
このアニメを見て育った私のテンションは最高潮。「ごめんね〜素直じゃなくって〜♪」って、ああ、懐かしい……。

「小さい頃、ガチャガチャ好きだったな〜」と思いながら奥に進むと、

謎ガチャカプセル……だと!?
気になる……。私の中の好奇心が叫びをあげている……。
ということで、挑戦してみました!1回500円の真ん中と右はさすがに勇気が出なかったので、1回200円と書いてある左のガチャを回してみることに。

少し大きめのカプセルが出てきました。恐る恐る中を開けてみると、
小さいおもちゃが3つ!それと、開運おみくじが出てきました。
左から、十二支の卯(2018年は戌年ですが)、なぜか表彰されているひよこ(しかも一匹)、コップにぶら下がる宇宙飛行士(コップは付いていません)。ツッコミどころ満載なおもちゃのチョイス。
ちなみに開運占いは中吉でした。「心を乱さず一生懸命に努力せよ」、肝に銘じます。
中野でのよりみちは思った以上にディープだった!
中吉で幕を閉じた私のよりみち。サブカルチャーの一言では語りつくせないほど、ディープなスポットに出合えました。心静かに哲学に触れるもよし、アニメやおもちゃに夢中になるもよし、中野はいろんなよりみちが叶う街でした。