大阪府枚方市らしさを堪能するなら、「枚方八景」を巡るのがおすすめです。市制35周年を記念し、枚方市民が誇る未来に伝承したい風景を公募。「淀川の四季」「樟葉宮跡の杜」「牧野の桜」「山田池の月」「国見山の展望」「百済寺跡の松風」「万年寺山の緑陰」「香里団地の並木」の8箇所が選ばれました。今回は、これら枚方八景の魅力を一挙にご紹介します!

この記事の目次

淀川の四季

天下の台所を支えた大動脈、四季折々の情景


天下の台所として栄えた大阪。

その発展の一翼を担ったのは「淀川」といっても過言ではありません。


京都から大阪へとつながる大動脈。江戸時代には名産物や食材、旅人を積んだ「三十石船」が往来。枚方周辺は舟運の中継港として賑わい、同時に、東海道五六番目の宿場町「枚方宿」としても多くの人々が訪れていました。


そのなかでも有名なのが、ドイツの医師・博物学者「シーボルト」。文政9年(1826)に淀川を船で昇ったとき、美しい情景に「祖国にあるマインの谷を思い出させる」と賞賛。紀行文にも枚方のことが記されているそうです。


実際、淀川の景色は美しく、四季折々の表情を見せてくれます。春には「カラシ菜」の花が堤防に黄色い絨毯をつくり、夏にはぷっくりと膨らんだ「蒲の穂」が生い茂り、秋には「彼岸花」が咲き誇り、冬には水鳥が羽を休めにやってくる。まさに、枚方八景「淀川の四季」として、その時々の風景と出会えることでしょう。

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淀川河川公園 枚方地区


住所

大阪府枚方市


お問い合わせ

淀川河川事務所


アクセス

電車:

京阪電鉄「枚方公園駅」から徒歩で約5分


車:

第二京阪道路「枚方東IC」から約30分


駐車場

無し


ウェブサイト

http://www.city.hirakata.osaka.jp/0000000731.html


その他

毎年春・秋並びに毎月第2日曜日、枚方と天満橋八軒家浜間を船で結ぶ「舟運イベント」を開催

樟葉宮跡の杜(交野天神社)

原生林に包まれた参道、第26代天皇の宮跡


太古の原生林が生い茂る参道。

微かな木漏れ日と頬を撫でる冷たい風が、神々の宮へと誘います。


枚方市内からほど近い場所にある「交野天神社(かたのてんじんじゃ、または、かたのあまつかみのやしろ)」。その昔、第26代天皇「継体天皇」が即位した「樟葉宮(くすはのみや)」のあった場所だと考えられています。歴史的価値の高さから大阪府の史跡に指定されており、参道を包む原生林の姿も相まって、枚方八景のひとつに選ばれました。

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交野天神社の本殿は、応永9年(1402)年の創建。室町時代ならではの「一間社流造」が特徴的で、お隣の「末社八幡神社」と共に国の重要文化財にも指定。さらにその奥には、「貴船神社」が鎮座する小丘もあり、枚方市が誇る貴重な歴史建築物を巡ることができます。


また、ほど近い場所にある「市民の森」にも足を運んでみてください。「鏡伝池(きょうでんいけ)」と呼ばれる大きな池があり、かつては観月の名所として親しまれていたそうです。豊かな自然に包まれ、6月頃には1,000株の花菖蒲も観られますよ。

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交野天神社


住所

大阪府枚方市楠葉丘2丁目19-1


アクセス

電車:

京阪電鉄「樟葉駅」から徒歩約20分


車:

名神高速道路・京滋バイパス・京都縦貫自動車道「大山崎IC」から約10分


駐車場

有り

無料


ウェブサイト

https://itp.ne.jp/info/278989763300000899/

牧野の桜(牧野公園)

貴族の歌枕に登場する桜の名所、重要文化財の元・神域


京阪線「牧野駅」から徒歩数分。

枚方市が誇る桜の名所として有名な「牧野公園」。市民に親しまれる春の風景が、枚方八景に選ばれています。


古来から花見が盛んだった枚方・交野地域。

見頃を迎えると都から貴族が訪れ、歌枕として数多くの歌が詠まれ、古今和歌集や伊勢物語、新古今和歌集に収められました。ちなみに、公園の中心にある塚は、平安時代初期、坂上田村麻呂との戦いに敗れた蝦夷の長「アテルイの墓」と伝えられています。

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また、あわせて訪れておきたいのが「片埜神社」。

枚方市にある3つの重要文化財のひとつで、明治時代には約5haもの神域があったとされ、戦後、その一部を牧野公園として造成されました。


昔から交野地域の鎮守神として信仰されていましたが、平安時代の度重なる争乱によって荒廃します。その後、桃山時代、豊臣秀吉によって修復され、秀頼によって社殿も再建。大坂城を守る鬼門除鎮護として崇敬されていた社。是非、手を合わせに訪れてみてください。

牧野公園


住所

大阪府枚方市牧野阪2丁目15


アクセス

電車:

京阪電車「牧野駅」から徒歩で約5分


車:

第二京阪道路「枚方東IC」から約25分


駐車場

無し


ウェブサイト

http://www.city.hirakata.osaka.jp/0000000760.htm

山田池の月(山田池公園)

闇夜の水面に浮かぶ月の姿、四季折々の花木と共に


水面に浮かぶ、月夜の光景。

静寂に包まれた公園の中心に、幻想的な空間が姿を現します。

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枚方市の中央付近にある「山田池公園」。

その中核を担うのが「山田池」で、水面に映る味わい深い月の姿が枚方八景に選出されました。約10haの山田池は、大阪府内でもトップクラスの大きさ。その歴史は古く、約1,200年前、平安時代に灌漑用の溜め池として造られた人工池。歴史的価値も高いことから、「日本の歴史公園100選」にも選ばれています。

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山田池公園は、大きく北側と南側に区分。北側には水生花園や花木園、南側には芝生広場があり、枚方市民の憩いの場として開放的な空間が広がっています。


四季折々の花々を楽しめるスポットとしても有名で、春先には約50本のソメイヨシノが立ち並び、梅雨時には約120品種・6,000株の花菖蒲が咲き誇り、冬にはゆるやかな丘陵地にウメやスモモの花が彩られます。山田池の月を観るなら夜間ですが、昼間でも季節に応じた表情を楽しむことができますよ。

山田池公園


住所

大阪府枚方市山田池公園1-1


営業時間

①レンタサイクル 

時間 10:00~16:00 

②コインロッカー 

時間 10:00~16:00


利用料金

①レンタサイクル 

料金 無料 

※場所 山田池公園管理事務所、パークセンター各6台 

②コインロッカー 

料金 1日1回100円 

※場所 パークセンター男子更衣室に10個、女子更衣室に30個設置


アクセス

電車: 

JR学研都市線「藤阪駅」から徒歩で約10分 


バス: 

①京阪本線「枚方市駅」から京阪バス「出屋敷」下車、約3分 

②JR学研都市線「長尾駅」から京阪バス「出屋敷」下車、約3分 


車: 

第二京阪道路「枚方東IC」から約10分


駐車場

有り 

・第1駐車場 165台 

・第2駐車場 295台 

・入庫~1時間まで210円(土日祝日420円)


ウェブサイト

http://yamadaike.osaka-park.or.jp/

国見山の展望

標高約300mから望む、枚方市随一の絶景スポット


枚方八景に選ばれた「国見山」の標高は約300m。

山頂からの眺めは最高で、南東側には生駒山、東側には京都市街を望めます。さらに、木津川・宇治川・桂川の合流地点や遠くには比良・比叡山、大阪市街まで見渡せる絶景です。


JR学研都市線「津田駅」が入り口。山頂まではハイキングコースが整備されており、豊かな森林に囲まれた緑道を通って登っていきます。ゆっくりと歩いて約1時間半ほど。車で向かうこともできますが、せっかくなら歩いて登るのがおすすめです。


というのも、途中には、「夫婦岩」と呼ばれる奇岩や桜並木を見上げられるスポットなどがあり、歩いて登るからこその出会いが待っています。夏場でもひんやりと心地よい風が吹くので、森林浴を存分に堪能できますよ。


また、時間に余裕があれば、山頂から穂谷方面へと足を運んでみてください。美しい棚田が広がる地域で、「にほんの里100選」にも選ばれている里山。毎年10月上旬には秋の収穫祭も催されるので、心地よい秋の空を仰ぎながら訪れてみてはいかがでしょうか。

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国見山


住所

大阪府枚方市津田


アクセス

電車:

JR「津田駅」から山頂まで徒歩で約1時間


車:

第二京阪道路「交野北IC」から国見山展望デッキまで約10分


駐車場

有り


ウェブサイト

http://www.city.hirakata.osaka.jp/0000000431.html

百済寺跡の松風

特別史跡の遺構を包む、そよ風に揺れる松の梢


遡ること8世紀後半。百済王の末裔がこの地に移り住んだとき、一族を見守る氏寺として建てたとされる「百済寺(くだらじ)」。その歴史的価値の高さから、昭和16年(1941)に国の史跡に指定され、昭和27年(1952)には大阪城と並ぶ特別史跡に登録されています。


枚方八景に選ばれたのはその歴史はもちろんのこと、境内に植えられた老松や黒松、赤松。古来から植生しているものもあり、吹き抜けるそよ風に揺れる枝先が見事な景観を生みます。


また、史跡の隣に建つ「百済王神社」も拝んでおきましょう。

天平9年(737)、百済王一族の霊を安置するために桓武天皇が建立したとされています。幾度もの火災によって姿形は変わりましたが、現在の本社・本殿は春日大社の古社殿を移築したもの。保存状態が良く、当時の面影を探してみては。


毎年5月上旬には「枚方・百済フェスティバル」が開催。

百済の王族・貴族が纏っていた衣装、チャング(韓国民族楽器)パレード、日本民謡など、食・歴史・音楽がコラボしたお祭りに参加してみるのもおすすめですよ。

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百済寺跡公園


住所

大阪府枚方市中宮西之町1


アクセス

電車:

京阪電鉄「枚方市駅」からバス約10分、中宮下車、徒歩約1分


車:

第二京阪道路「枚方東IC」から約15分


駐車場

無し


ウェブサイト

http://www.city.hirakata.osaka.jp/0000000767.html

万年寺山の緑陰

木漏れ日が差し込む緑道、今は無き万年寺の跡地


淀川を眼下に望む「万年寺山」。万年寺の跡地まで続く参道、豊かな自然に包まれた空間が枚方八景に選ばれています。


万年寺の歴史は古く、遡ること推古天皇の時代。

高句麗の僧が訪れたとき、小山からの景色が唐の林岸江に似ているとして草庵を営んだのが始まりとされています。実際、展望広場からの眺望は素晴らしく、京阪を結ぶ大動脈が優雅に流れる姿を観られますよ。


万年寺は明治初期に廃寺。

現在は「意賀美神社」が鎮座しており、境内には梅林が並びます。毎年2月頃に見頃を迎え、梅の名所としても有名です。


また、梅林を西へと抜けた先にあるのが「御茶屋御殿跡」。豊臣秀吉の家臣・膳正政康の娘を住まわせたとされ、京都と大阪を繋ぐ淀川と京街道を監視する目的もあったとか。公園として整備されており、四季折々の花々が咲き誇ります。

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万年寺山の緑陰


住所

大阪府枚方市枚方上之町1-12


電話

072-841-2790


アクセス

電車:

京阪電鉄「枚方市駅」から徒歩で約5分


車:

第二京阪道路「交野南IC」から約15分


駐車場

有り


ウェブサイト

http://www.city.hirakata.osaka.jp/0000000743.html

香里団地の並木

住みよい街並みに並ぶ、春夏秋冬の並木道


四季折々の彩に包まれる並木道。

春の若葉、夏の深緑、そして、秋の紅葉では木枯らしが巻き上げる落ち葉が歩道を紅く染め上げます。


昭和32年(1957)、ニュータウンとして整備された「香里団地」。その際に植栽された「けやき並木」や「銀杏並木」、「夾竹桃の花通り」、「枝垂れ柳の並木路」など、自然が生み出す見事な景観が枚方八景に選ばれています。


周辺には豊かな公園が点在。例えば、「以楽公園(いらくこうえん)」は池泉回遊式の日本庭園。作庭家・重森三玲が手がけたもので、春夏秋冬を表した庭も配置されています。また、「観音山公園」も美しい桜並木が有名ですよ。


香里団地はとても広く、寄り道散歩には絶好のスポット。

並木道の木漏れ日を感じながら、ゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。

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香里団地


住所

大阪府枚方市香里ヶ丘


アクセス

電車:

京阪電鉄「枚方公園駅」からバスで約15分


車:

第二京阪道路「交野南IC」から約15分


駐車場

無し


ウェブサイト

http://www.city.hirakata.osaka.jp/0000000741.html

いかがでしたか?

今回は、枚方市が定める「枚方八景」についてご紹介しました。

京阪を結ぶ大動脈・淀川をはじめ、水面に映るおぼろ月、根深い歴史が残る重要文化財、ニュータウンの並木道がつくる自然の景観まで、枚方市全域に点在しています。枚方市が未来に残したい、故郷の風景。四季折々の表情を楽しみにしながら、8箇所を巡ってみてください。